美容サロン経営コラム

美容サロン経営コラムVol.2 おともだち価格の呪縛


登場人物

まどかコーチ

元ネイリストの経営コンサルタント。MON PREFERENCEの経営サポートを担っている。神出鬼没。
あおいちゃん

ネイル&アイラッシュサロンMON PREFERENCE(モンペレフェレ)のサロンオーナーで、ネイリスト。開店から6カ月たち、様々な悩みが浮上中。

開店当初は友人がサロンにきてくれるのがとても嬉しくて、無料にしたり通常価格よりも安くしたりしていたんです。でも最近、一部の友人はそれが当たり前になってしまっていることが、悩みなんです。

わかる、わかる!おともだちであることに甘えすぎてしまう人は、少なくないからね。

そうなんです。お店が暇なときならまだしも、忙しいときに限って来たがるので、他のお客さまを断ってしまうこともよくあるし……。

それは、売上にも響くから、困っちゃうよね。あおいちゃんは、どうしたいと思っているの?

ちゃんと断らなくてはいけないと思ってはいるものの、やっぱり言い出しづらくて……。

気持ちはよくわかるけど、正規の料金を払ってくださっているお客さまに対しては失礼な対応になってしまっているよね。もし、その場にいたら、どう思うかな?

もちろん、不愉快な思いをさせてしまいますよね。私が同じ立場だったら、「なんで?」って思うかも。

じゃあ、おもいきっておともだち価格はやめましょう。大丈夫!おともだちにも納得してもらえるよう、手順を踏んで正規の料金にシフトしていきましょう。

徐々に、価格を上げていくってことですか?

いいえ。おともだち価格の期限を決めるんです。いつものノリでサロンにきたのに、ある日突然正規料金を請求されたら、びっくりしちゃうでしょう?

たしかに。大事な友人なので、お金のことでもめたくもないし……。

だから、おともだちにも心の準備をする期間を与えてあげましょう。例えば、今から3カ月後ぐらいに期限を設定して、「3月いっぱいまではサービスするけど、4月になったら通常料金に切り返させてね」って事前にお願いするの。理由を聞かれたら、正直に伝えればいいと思う。そのうえで、感謝の気持ちを伝えて「これからも来てほしいから、せめてもの気持ちで3月までは特別にサービスするね」って。

なるほど!その言い方なら、受け入れてもらえるかも……。それまでは他のご予約をお断りしてしまうのも、仕方ないですよね。

少なくとも、おともだち価格で提供している間は、余裕がある日時を指定して、来てもらうようにしたらどうかな?私がネイリストだった時、なるべく空いているときに来たいというお客さまには、日時をこちらから提案していたよ。必ずしも、ご予約の日時はお客さまが決めるものではなく、サロン側もある程度はコントロールできるものよ。

なるほど。今までは空いている日時を伝えていたけど、来てほしい日時を伝えればいいんですね。やってみます!いま通ってくれている友人、全員に伝えたほうがいいですよね?

そのとおり!扱いに個人差があると、それもトラブルの原因になるからね。本当にあおいちゃんのことを思ってくれるおともだちだったら、きっとわかってくれるし、正規料金になってもモンペレフェレに通い続けてくれるんじゃないかな?

はい、私もそう思います!

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