美容サロン経営コラム

美容サロン経営コラムVol.3 営業時間外の予約を受け付ける?受け付けない?



登場人物

まどかコーチ

元ネイリストの経営コンサルタント。MON PREFERENCEの経営サポートを担っている。神出鬼没。
あおいちゃん

ネイル&アイラッシュサロンMON PREFERENCE(モンペレフェレ)のサロンオーナーで、ネイリスト。開店から6カ月たち、様々な悩みが浮上中。
あみちゃん

MON PREFERENCEのネイリスト兼アイリスト。あおいちゃんの高校の後輩。

まどかコーチ!私、常連さんを目の前にすると、つい言いなりになってしまうんです。それで、あおい先輩に叱られることもあって……。

営業時間外で予約を受けていたら、身が持たないでしょう?

でも、お店の売上のことを考えると、せっかくのご予約をお断りしてしまうのはもったいないですもん!

うん、わかるよ。売上はほしいものね。ただ、そんなやり方をしていたら、心身共にまいってしまって長続きしないよ。実は、私がネイルサロンの店長だった時、スタッフに怒られたことがあったの。当時は、毎朝出勤してきたときに予約状況を確認した時点での空き時間をスタッフの休憩時間とし割り当てていたんだけど、日によって開店1時間後だったり、夕方にずれ込んでしまったりと、どうしても不規則になっちゃっていたの。

でも、この仕事では当たり前ですよね?

うん、たしかに珍しいことではないよね。当時の私も忙しいことにやりがいを感じていて、休憩時間が不規則なのも休憩なしで働き続けるのも、平気だった。だけど「せめてスタッフは休ませなきゃ」と思ってやったことで、怒らせてしまったのよね。「こんなんじゃ、体調壊すよ!」ってブチギレされた。

なんでですか?休憩が取れるだけ、マシなのに!

当時の私も内心そう思ったんだけど、スタッフと揉めるのが嫌だったから、事前に自分が好きな時間に休憩時間を確保してもらうようにしたの。お客さまのご予約よりも、スタッフの休憩時間を優先させていた。でもいまになって思えば、工夫の余地はあったなと思う。

どんな工夫ですか?

規定の勤務時間に囚われすぎていたなと。所定労働時間(就業規則や雇用契約書で定められた労働者の労働時間)や法定休憩時間(労働基準法で定められた休憩時間)などを考慮したうえでスタッフの合意をとって、ご予約優先の勤務シフトにすればよかったなと。

この仕事は、どうしても繁閑の波がありますもんね。

大切なのは、自分たちが無理のない範囲で極力ご予約をお断りすることのないローテーションを組むことなんじゃないかな。そのためには、ルールを持つことは必要よね。

わかりました。では、あみちゃん。営業時間外でご予約の希望があった時には、常連さんであっても基本的には営業時間内に誘導するようにしよう。どうしても事情があって他の時間帯にしか来られないお客さまに対しては、営業時間の前後2時間以内での施術に収まるようにするとして、例外ルールも決めておきましょう。ただ、繁忙期は残業することもあると思うけど、残業手当はしっかり払うので、よろしくね!

あおい先輩、おまかせください!忙しくなったら、バリバリ働きますよ。

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